2019/10/28 19:35日本経済新聞 電子版

厚生労働省は豪雨や地震など災害時に保育所を休園する際の具体的な基準を設ける。小学校などでは臨時休校に関する決まりがあるのに対し、保育所は明確な基準がなく、自治体や保育所が個別に判断していた。これまで大型の台風が首都圏を襲った際も保育士が前泊して通常通り開所したといった事例も多く、基準を設けて安全の確保や働き方改革につなげる。

年内にも実態調査し、それをもとに基準を作る。2019年度中にも通知を出すなどして自治体や事業所に伝える。

小学校などは学校教育法により校長の判断で臨時休校できると定められ、多くの自治体が気象庁の警報などに基づいて休校の基準を作っている。だが保育所には臨時休園に関する法律がなく、親の就労支援という役割に基づいて開所するところも多い。

18年の西日本豪雨の際には、避難勧告が出ていた地域で保育所が開所し、土砂崩れのなかで保育士が乳幼児を連れて避難所へ移動したケースもあった。今年9月の台風15号の際も出勤する会社員が多く、東京都内の多くの保育所もそれに合わせて開所した。ただ災害時に複数の乳幼児を連れて避難するのは危険性が高く、問題視する声も出ていた。

大規模な災害が相次ぐなか、鉄道会社の計画運休導入やテレワークの浸透など、災害時に無理して出勤しなくても済む体制整備が進んでいる。

災害時の保育所休園、厚労省が基準策定へ
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